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【持ち主】サトル・クロノ

【武 器】アダマスの大鎌 リープ・リーパー

「だれやねん、おらの大事なクワに可愛いにゃんこのシール貼ったん。
どうせ妹たちの誰かやろうけど。
農具は大事にあつかわなあかんってあれほど言っとるのに。

って、あかん。この蔓は鎌で切らな。
鎌、鎌っと、ええとこに、よさげな鎌あるやん!

って、なんや!この鎌喋っとるやんけ!ひぇっ!!
やー、なんも聞いてないけぇ、やからちょん切るのは勘弁な!!
ちょん切られる以外ならなんでもするけぇぇえええ!!!」

「なんですかあなた。私にひどいことするつもりですか?えっちな本みたいに!
……ってなにを言わせるんですか!
こんな乙女にあるまじき発言を聞かれたからには、ここで消えてもらうしかないようですね……。

え、なんでもするって?今なんでもって言いました?なんでもって?
ふーん、へーーえ……(じろじろ)

気が変わりました。私、ブラックな労働環境に悩んでたところなんです。
そのクワを見るに、あなたなかなかのホワイト企業主ですね?
いいですよ、その蔓、私がサクっと刈り取ってあげます。
そのかわり、私のことちゃんと面倒見てくださいね。
大事にだーいじにしてくださいね、マ・ス・ター?」

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【持ち主】鴻坂 玲杜(こうさか あきと)

【武 器】旭派 麗桜華

(眼前の彼女を見た瞬間に惹きつけられて眼が離せず)
「…貴女は不思議な方ですね  
一本のしっかりした芯が通っているように感じるのに姿形はとても綺麗で可愛らしい女性で…  
言葉に表す事が難しいのですが…私は貴女がとても気に入りました(微笑)  
見たところ貴女は力のある方、そして私はこの場所に来てから自身を守る術が無いに等しい…  
どうぞ貴女の力を貸しては頂けませんか?  
唐突な上に不躾なのは承知の上ですが、私は貴女が気に入った、貴女が良いのです。  
私も貴女を守りましょう、ですから、私のパートナーとなっては頂けませんか?  
…っと、今更ですが立ち話も何ですね…近くに甘味処があった筈  
貴女とは是非ゆっくり話をしたいので、ご一緒に、いかがです?」
(微笑んで手を差し伸べ)

ふぅん……私を選ぶなんて、あなた珍しい人ね。
言っておくけど、私を使うってことは相当の精神力がいるのよ?
(まじまじと上から下まで眺めて)
まぁいいわ。私を使いこなせるか試してあげる。
まずはお勧めの甘味処に案内しなさい♪
はっ……ベ、別に、甘味につられたわけじゃないわよっ

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【持ち主】末次 孝虎(すえつぐ たかとら)

【武 器】月華派 キツカ

「なんだ貴様、その辛気臭い面は。己の力が疎ましいのか?
馬鹿を言うな、力に良いも悪いもあるか。
力は力、それが全てだ。あとはそれを振るう者の裁量よ。

どうだ、この俺にその身を委ねてみぬか。
案ずるな。俺は闇に呑まれるような矮小な器ではない。
屍の山を踏み越え、地獄の鬼すら喰らってみせよう。

貴様の罪も闇も全て俺が負ってやる。来い!俺のものになれ」

「私を……迎えに来てくれたの……?
 私の闇は…、暗く、深く、深淵へ、すべてを飲み込んでしまう……私のせいで……
 でも、あなたはちがう?闇を飲み込む光なの…?
 あなたの隣は心地好さそう
 
 ついていきます。孝虎さま。どこまでも…。一緒に…。」

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【持ち主】レヴィン=アルジェント

【武 器】紅鏡環燈烏

「ほう・・・曼珠沙華が咲く双刃刀とは初めて聞く。
 戦場で死者へ祈り導くか。ここは俺がいた世界とは違うようだが、どの世も争いは絶えないものか。

 俺には成し遂げるべきことがある故、この争いをいつまでも続ける気はない。
 まずはここで生き抜く力が必要だ。俺の元へ来ないか?」

「此の烏の柄を掴み、其の道成す先に待つは何か……良き。

 其方(そなた)に生を、散る魂に華を手向けましょう。
 共に行き、其の志の果てを見るは、双刀刃「紅鏡環燈烏」。
 しかし、忘れる事無きよう。此の烏の刃は常に其方の身をさすと……」

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【持ち主】バルファス・マグダミリア

【武 器】グラム

「……私が感じた強い気配は、貴殿のものだったのだな。
 私はバルファス・マグダミリア。アステルタ王国にて騎士として仕えている。
 どうか、私に力を貸してくれないだろうか。私には強い力が必要なのだ。世界から争いをなくすために。
 貴殿を手にした果てにどのような結末が訪れようとも、私は全てを受け入れる。悲劇も何もかも覚悟している。
 だからどうか……私を持ち主として認めて欲しい」

「ふむ、なるほど…。バルファス・マグダミリア、その言葉に嘘偽りないのならば、我を手にするがいい。その命尽きるまで、傍に居ることを誓おうではないか。」

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【持ち主】ウィレン(魏蓮)

【武 器】閻魔冥緋

「お前、地獄に居たのか? 凄いな! 見学してみたいね!
 私、仙女になりたい。羽衣欲しいと思ってたところね。
 私と一緒に、修行するか?」

「誰が人間の元になど下りますか!!…と言いたい所ですが、
 人を辞めて仙女になりたいという殊勝な精神は大変結構です。
 それならば私も助力しましょう。
 堕落し、その夢を忘れるようなことがあれば、
 見学どころか地獄に直行。2度と現世には戻れないと考えなさい。
 貴女を主と認めるのは、仙女となった後のこと。
 精進なさい。良いですね?
 私もその際に仙女の持ち物として恥じぬよう修練を重ねましょう。」

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【持ち主】レヴィーヤ・バラー 

【武 器】吸呪剣ピアノワール

「そこのキミ、なんか親近感がわくな…。
もしかしてキミも人のこと嫌いだったりする?…奇遇だな。私もだ。お前も人だろうって言われたらそうなんだけど…。人は醜い感情だらけ。
簡単に誰かを裏切るし平気で人を傷つける。何かをされて恨むことなんてしょっちゅうだ。そんな人に振り回されてずっと居場所を与えられなかったから…「恨み」っていう醜い感情を私だって持ってる。
本当に私を忌み嫌う人々が憎いよ。そんなことを考えてしまう自分も嫌いだ。
…でもさ、中にはそういうこと考えない、醜い感情をあまり持たない「やさしいひと」がいる所があるって聞いた。
私は本当にそんなところがあるなんて信用できないけどさ。でも本当にあるのなら…世界も捨てたものじゃないのかもなって思うんだ。
もしかしたらそんな場所ないのかもしれない。ただのデマかもしれない。
…それでも探したいって思ったのは何も信じずにただ恨むだけだと、私が嫌いな、醜い感情を持つ人間と一緒だって思ったからだ。
今まで気づかなかった…気づかないふりをしてただけなのかもしれないけど。

こんなこと話してしまったのはキミが私と同じ、人嫌いだから…なのかな。
キミはどうして人を嫌うのかな?キミの話も聞いてみたい。
人に話すのが嫌なら私のことは…悪魔だとでも思えばいい。向こうではそう呼ばれてたし。

『悪魔』の私にほんの少し付き合ってみない…?」

「人間が嫌いかって、そんなの当り前でしょう。
 好きな方がどうかしているのではなくて?
 人間が人間を嫌ってはいけないのであれば、
 生前の妾もそれに該当してしまうわ。困ったものね。
 そのおやさしい世界とやら、妾は1ミリも信じないけれど、
 貴女がそうしたいなら好きになさいな。
 でももしデマだったら、壊してしまって構わないわよね?(クスリ)
 ピアノワールはこの細剣の名、妾の名はピエリーナ。
 愚かな臣下どもに祀られ讃えられ、
 王権を掴んだとたん断頭台の露と消え、魂は永久に剣に縛られ、
 国忌の魔女などという不名誉な名をつけられた哀れな小娘だった女。
 いいでしょう。『悪魔』の貴女がどうなるのか、見物だわ。
 道中聞きたいならいくらでも…
 絶望するほど人を忌む理由を聞かせてあげる。」

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【持ち主】珠姫(たまひめ)

【武 器】黒紅

「漆黒に差し色は紅。渋くて美しい意匠じゃの。
 タマはそういう侘び寂びズムにも理解があるのじゃぞ。
 そちは実にタマのオーダーにぴったりな武器であるな!
 一緒に来てはくれぬか?望めば三食昼寝付でも良いぞ?」

「暗器に目を止めるとは随分と奇特な姫君だ。
やはり歴代の主達がそうしてきたように、殿や姫君をお守りするのは我が宿命…
これより珠姫様を我が主君とし忠誠を誓いましょう。
この黒紅、必ずや珠姫様をお守り致します」

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【持ち主】残月(ザンゲツ)

【武 器】雪花双刀

「綺麗な刃紋だ、まるで雪花の舞うが如く・・・きみたちを、表している様で、とても好ましい
あるじたちにも、御拝見頂きたい美しさだなと、思う
しかし、その為には、生き残らねばならない、な
なぁ、きみたちは、残月が触れても、溶けない、だろうか?
枯れ落ちたり、しないだろうか?
この賤しい手で、きみたちの御霊に触れる許可を、頂けるならば・・・
手を取りあい、この局面を、共に戦い抜かせて欲しい
雪と花に、月を添えさせておくれ」

雪「…あぁ、それが俺達の名前の由来だ。」
花「主ぃ?何だ、お前にも主がいんのか?
俺らの”主”は酷かったけど、お前の所は大丈夫なのかよ?」
雪「…貴殿の口ぶりから察するに、主殿に対して敬意を払っているようではあるが…。」
花「あぁ?溶けねぇし枯れもしねぇよ、んなやわじゃねぇぜ、俺達。」
雪「…敵は以前より力を増している。この局面をどう乗り越えようかと考えていた所。
目的が同じというなら、断る理由はない。」
花「雪がいいっていうならいいけどよ。雪を手荒に扱うんじゃねぇぞ、傷物にしたら承知しねぇからな!」

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【持ち主】岬 綾(ミサキ アヤ)

【武 器】蒼炎(そうえん)

「わぁすごい!綺麗な蒼!」
辺りに灯った蒼い炎を見て、彼女は少女のように目を輝かせた。
「あ、ごめんなさい。私“綾”っていうの。こんなに綺麗な灯り見た事なくって、年甲斐もなくはしゃいじゃった」
そう言って軽く舌を出すと、彼の持つ扇に目を留める。
「もしかしてそれって鉄扇?って事はそれで身を守る事も出来る、よね?……あのさ、私、仕事柄こういう危険なところをよく出歩くの。それで、君さえ良ければ……なんだけど、私の身を守ってくれないかな?」
ーー私、貴方の炎に一目惚れしちゃったみたい。そう言って彼女は、はにかんだ。

突如聞こえた声に振り返る、そこには少女のように目を輝かせた一人の女人。
何故真剣な戦の場に女人が紛れ込んでいるのかと柳眉を顰めるも、続く言葉に目を見開いた。
「…確かに美しいことは認めますが…。これは私の奪った者達の命の灯火。
貴女、私が恐ろしくはないのですか?
えぇ、貴女の仰る通り鉄扇ですが…馬鹿にしないで頂きたいですね。
今この場で貴女の首を掻き切ることも容易い品と自負しております故。
こういう危険な場所とは、首が飛ぶような死地ですか?
見た所護身具のひとつも身に着けていないようですが…そんな装備で死地に赴くとは…貴女…ばかですか?
身を守ることも出来るのか、ですって?
当たり前でしょう。馬鹿にしないで下さいと言ったはずですよ。
貴女一人の身を護ることなど容易いこと…私一人で充分です。
…ですから、そのような言葉を吐くのは、私だけにしておきなさい。」

辛辣な言葉とは裏腹、扇で隠した口元は、満足げに笑みを形作っていた。

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