TOUKENBUYUSAI
救出ペア-5-
No.41
クロエ・アンリエット・マラルメ
「こんな格好させるなんて酷いんじゃない?
心配しなくても逃げたりしないわよ。
だって…ね。焦らなくても、直に…。
ふふ、続きが気になるかしら?
すぐにわかるわ。きっとね」
小花
「あら…えろうたくさんのお人形…。
からくりがまるで、クロエはんやわちきの立つ舞台のようやねぇ。
ふふっ、お嬢ちゃんは寂しいことを言わはるのね、まるで昔のわちきのよう。
あいにく、わちきはもうあの頃のわちきではありんせん。
さあ、クロエはんが待ってはる。道を開けておくんなまし。」
小花
「クロエはん、えろう酷い目に遭わせてしまって…、わちきは己の無力が情けない。
それでも、こうしてまたクロエはんに会えて…ううっ、涙が止まらない…。
怖い想いをさせてしまって、勘忍しておくんなまし。
わちきはもっともっと、強うなりたい…。
クロエはんがこんな目に二度と遭わないように、必ず強うなります。
だから、一緒に帰りましょう。これからも傍にいさせておくんなまし。」
クロエ・アンリエット・マラルメ
「あらあら。私の頼もしいパルトネールが来てくれたと思ったら、そんなに泣き腫らして!可哀想に。ほら、顔を上げて?私は大丈夫よ。
ふふ…ごめんなさいね、あなたはこんなに心配してくれていたのに。私、嬉しかったのよ。
こんな時、自分でどうにかするのが当たり前だったけど…今はあなたがいる。助けを信じて待っていられる事が、なんだか嬉しかったの。
傍にいてくれてありがとう、小花。あなたは強くなったわ。
これからもっと、強くなるんでしょうね。
だけど、こんな風に泣いてしまう可愛いあなたも嫌いじゃないわよ。
なんて言ったら怒られてしまうかしら?うふふ。
さあ、帰りましょうか」
No.42
末次 孝虎
「逃げ出す準備をすべきは
彼奴らの方だと思うがな…。
いや、今の俺が言っても
負け惜しみにしか聞こえんか?
まあいい、果報は寝て待つとしよう。
なあ、キツカよ」
月華派 キツカ
「たかとらさま……。いない…いない……。
どこにもいない…………。
光が見えないの…………。
どこ……。」
月華派 キツカ
「たかとらさまたかとらさま。いた。ひかり…みつけた。
孝虎様がいなくなって寂しかった。
攫って閉じ込めた人の首を狩りたい。首狩って孝虎様にあげる…。
でももう少しだけ…一緒にいたい、です。
…たかとらさま、無事でよかった。」
末次 孝虎
「…来たか。キツカ!ここだ。
…何だ貴様、情けない顔をしおって。
俺がどうにかなるとでも思ったか?無事に決まっているだろうが。
俺は貴様が来ると疑わず、大人しくしていてやったというのに、全く。
いいか、もっと俺を信じろ。わかったな。
ん、何?そうか、まだ大将首は残っているか!でかした!
よし、俺に譲れ。居心地の良い寝床の礼をせねばならんからな。
無論貴様も連れて行く。しっかりついて来いよ。
俺が居なくて寂しかったのだろう?ならば傍にいろ。行くぞ!」
No.43
藤見 燈嗣
「やぁ、まさか布団ごと入れてもらえるとは思いのほか親切…
あっ、なんか微妙に揺れてて気持ち悪い。
すみません、タライ下さいこれ久しぶりに危(以下ピー音)」
吐いた。
紅葉魅珠
剣を抜くと無慈悲に切り裂いて走る。
1分1秒でも無駄には出来ないのだ。
「家の病人は壊れれば二度と戻らぬ・・・貴様らと違ってな。通してもらうぞ!」
紅葉魅珠
「燈嗣・・・!具合はどうだ?怪我はないか?
待たせてすまなかった・・・もう少し頑張ってくれよ。」
簡易な看病を施すと、被衣でくるりと包み丁重に抱き上げる。
藤見 燈嗣
「やぁ、魅珠君…助けに来てくれてありがとう…うっぷ。ちょっと、いや結構胃の中身が出てきたくらいで…他は何ともないよ。…ああ。でも、ここの管理人さんと、ご飯を作ってくれたばあやには、謝らないといけないなぁ…」
大人しく包まれ抱き上げられると力なく、申し訳なさそうに苦笑するのであった。
No.44
山下 ぽてと(仮)
ぐるぐる巻きに縛られたのだが、あまりに動きがうるさいため樽に詰められたようだ。
見張りによればまだ中でびよんびよん飛び跳ねているとのこと。
「ふんすふんす!」