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崩壊する世界の女性のお話

あの人は孤独をひどく怖がるひとになってしまった。
私がそうさせてしまった。

純粋なあの人を変えてしまったのは私。
あの人の抱える闇を私なら光をあげられると思った
全ては私の思い上がりが招いた事。

人とヴァンパイア。
寿命の違う私達。
死んで終わりだと思った私の考えは浅はかでした。
私もまた、ただの人間ではなかったのです。

記憶を持ったまま転生を繰り返す。
ただしあの人に出会ったときに前世の記憶が甦るようでした。
私はあの人となんども出会い愛されそして殺されました。
女性であっても男性に転生してもそれは変わりませんでした。

私は彼から逃げられず、そしてあの人もまた私から逃げられなかった。
そして最後の転生した私はある武器を彼から見せられました。
血で真紅に染まった禍々しい武器。

「それはね、初めてアンネリーゼにあったときからずっとあなたの血を吸ったまさに君の集合体。
ただ一つ、魂が入っていないんだ。アンネリーゼ。君はいつも先に死んでしまう。私はその度に心が張り裂けそうになる。君をずっとここに閉じ込めておきたい。永遠の刻を私と共に……。」

次に気がつくと私は真っ赤な武器そのものになってしました。
それでもあの人と共にいられるのなら私は満足でした。永遠の刻を一緒にいようと
長い転生を繰り返し私は彼を深く愛していました。
いえ、きっと最初から私はあの人の事を愛していたのでしょう。

それを今の今まで伝えられずあの人は私の愛を得られないと…歪んでしまったのでしょう。
でもこれで・・・これで伝えられると思いました

けれど歪んでしまった彼の出した結論は……。
とてもとても残酷なものでした。

武器となった私を受け入れられなかったのでしょう。
彼は私の存在を認めようとせず、この世界のアンネリーゼは消滅したと記憶を歪めてしまいました。
私が何度自分がアンネリーゼだとあの人に言っても認めようとしません。

彼の作った武器は力をつければ人型になれた。
私も私の姿であるアンネリーゼの形をとれる事になりました。
これであの人は私を見てくれるだろう。今までの誤解を解きたいとあの人に会いに行きました。
ですがあの人は私の亡骸を大切に、大切に抱きしめ私の姿を見ても虚ろな目をしたまま…。

ついにはこの世界に絶望したあの人は別の世界の私、アンネリーゼの魂を探す事を決意しました。
いくら私が自身を主張しようとあの人は私を見てくれない。
だがもし別の世界のアンネリーゼをあの人が手に入れてしまったら……。
その時は私も歪んでしまうのでしょう。


これは私の罪でありあの人の罪。

ある女性の話.jpg

とある悪魔のお話

キャハハ
ねぇ今までの話みた?ヒトって面白いわ〜!
ヒトの欲で世界が一つ滅ぶのよ〜

私はキャンディ。見てわからない?そっかー悪魔よアクマ!

シラノと契約しているの

え?内容?教えるわけないじゃない。それも契約内容に入っているの


そんなことより!次はどうなるのかしら?
私も楽しませてもらうんだから!

キャンディ・ハロー・ウィン.png
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